エクステリアにおけるコンクリートの活用方法とは

エクステリアでコンクリートを用いるケースとしては、戸建ての駐車スペースやアプローチが代表的です。しかし、「無機質で殺風景になる」と見た目に不安を抱く方も少なくありません。 そこで、今回は、エクステリアにおけるコンクリート舗装を上手く活用していくための方法について詳しくみていきましょう。
目次
エクステリアが意味するもの

エクステリアは家の顔となる部分です。エクステリアをよりおしゃれに演出できれば、日々の生活への満足感が高まるだけでなく、生活そのものの質も高められるといえるでしょう。
例えば、見た目が好みのエクステリアの場合、以下のような効果を期待することが可能です。
・帰宅したタイミングもモチベーションが低下しにくく、気分も沈みにくくなる
・休日には、子どもやペットと伸び伸びと遊んでリフレッシュする
・季節ごとのイベントや趣味を楽しめるなど充実した日々を過ごせる
エクステリアによってライフクオリティが上がると言っても過言ではありません。
では、そもそもエクステリアが指す範囲や外構とどのように違うのでしょうか。
エクステリアは、建物の外側の環境や空間全体を指す言葉です。外側の空間全てを示す言葉であるため、外構も含まれています。対して、外構とは建物の外回りの構造物の部分的なものを指すものです。
例えば、外構には以下の部分が含まれます。
・門扉
・フェンス
・カーポート
エクステリアと外構が示す範囲を把握しつつ、使い分けていきましょう。ちなみに、部分的な工事以外でも外構工事と呼ばれることもあるため、業者と話す場合は施工範囲を確認することも大切です。樹木を植え替える、芝生を植え替えるといった簡単なものから、門扉やカーポート設備を変える、場合も施工の範囲となります。
エクステリアや外構の施工によって、お家の見た目や雰囲気、生活の質を左右するといっても過言ではありません。外灯やブロック塀などのインテリア的な要素も多く含まれるため、素材もよく検討しましょう。
コンクリートとアスファルトとの違い
エクステリアに用いる素材として、コンクリートの他にアスファルトも選択肢になります。そのため、エクステリア工事を行う際にコンクリートとアスファルトどちらにするか、悩まれる方は多いでしょう。
ここでは、エクステリアにおけるコンクリートとアスファルトの違いを簡単に解説していきます。
[コンクリートについて]

■特徴
・色は基本的にグレー系
・強度と耐久性がある
・なめらかで平らな表面
・砂、砂利、セメントと水を使って凝固させた素材
・配置方法によりシンプルでデザイン性が高くなる
■メリット
・衝撃に強い
・家の見た目にマッチしやすい
・アスファルトよりも費用がかからない
・駐車場やアプローチ、庭など幅広く活用できる
・メンテナンスのための維持費があまりかからない
■デメリット
・初期費用が比較的高い
・雨の日は滑りやすくなる
・施工完了すぐに利用できない
・表面に小さなヒビが入ることがある
・手間がかかる(柔軟性がないためワイヤーメッシュなどで補強する必要がある)
コンクリートは機能性が高く、デザインが豊富にあります。初期費用として高く感じられるものの、維持費がかからないため、ランニングコストが抑えられるでしょう。また、強度が気になる場合は、業者に相談しつつ打っていく必要もあります。
続いて、アスファルトについてみていきます。アスファルトを打つ場合は、電柱の近くなど地盤の締固めが難しい場所など撥水性が必要な場所がおすすめです。
[アスファルトについて]

■特徴
・色は黒褐色系
・ザラザラした表面
・道路や広い駐車場に使われていることが多い
・燃料を作るときの残留物と骨材、アスファルト合材を混ぜ合わせて凝固させた素材
■メリット
・撥水性が高い
・初期費用が安い
・施工完了数時間後に使用できる
■デメリット
・耐久性が低い
・夏場は表面が熱くなりやすい
・メンテナンスのための維持費が高い
・車の薬品やガソリンで劣化しやすい
・ひび割れやわだち、くぼみができやすい
コストはアスファルトの方が低いため、全体的なコストを抑えられるものの、耐久性は低いため、ライフスタイルも考えて施工する必要があります。例えば、玄関前に駐車場のある家で車の出し入れを頻繁に行う場合は、コンクリートでの施工を行いましょう。ちなみに、エクステリアの工事ではアスファルトよりもコンクリートが多く選ばれているのが現状です。
エクステリアでコンクリートを使用する場所
ここでは、エクステリアでコンクリートを使用する場所について解説していきます。耐久性に優れていることから、以下のような場所で使用されます。
・駐車場
・アプローチ
・庭全体
それぞれ詳しくみていきましょう。
3-1.駐車場

戸建ての駐車場やカーポートでは、耐久性の高さからコンクリートがよく使用されています。劣化しにくく、車の重量にも耐えることが可能です。また、泥や土がはねにくくなるため、車をキレイな状態に保ちやすくなるでしょう。
コンクリートで無機質さが出てしまうことに懸念を抱くようであれば、レンガなどの異なる素材と組み合わせてみるのも良いでしょう。デザイン的な要素が加わるため、おしゃれな駐車場を実現できます。
3-2.アプローチ

アプローチにコンクリートを取り入れる際は、お家の雰囲気に合うようなデザインにしましょう。門扉から玄関まで続くアプローチの統一性は、住人だけでなく周辺の目に留まることが多く、住んでいる住人の評判にも関わるためです。
例えば、以下のような場合は統一性が失われます。
・見た目が洋風のお家に対し、和風を感じるようなアプローチ
・スタイリッシュなシンプルモダン風のお家に対し、不揃いのレンガやアンティーク調の枕木などを取り入れたアプローチ
・和風な家に対して、洋風のアプローチ
できる限り、お家の雰囲気とアプローチは統一性を持たせましょう。業者に依頼する際もどのようなスタイルなのかを明確に伝える必要があります。アプローチにコンクリートを取り入れるにしても、門扉や家の雰囲気に合わせることを意識しましょう。
3-3.庭全体

庭全体にコンクリートを敷き詰めるケースもあります。これは、手入れの手間を省き、かつ庭の見た目をスタイリッシュにするためです。
コンクリートで庭全体を舗装するメリットは、雑草が生えてこなくなることです。土や泥などで汚れても水で流す、ブラシでこするだけでメンテナンスが可能です。庭の手入れが楽になるといえます。
また、庭全体をコンクリート舗装することで、スタイリッシュに演出できます。例えば、お家の外観がシンプルでモダン風であれば、見た目の相性が非常に良くなることでしょう。
エクステリアでコンクリートを使用するポイント

ここでは、エクステリアにコンクリートを使用する際の以下のポイントについて解説していきます。一言でコンクリートといっても実は様々な仕様やスタイルがあるため、そういった点も検討することが大切です。
・デザイン性
・表面の仕上げ
・組み合わせ
それぞれについて具体的にみていきましょう。
4-1.デザイン性
エクステリアにコンクリートを取り入れる際は、ぜひデザインにこだわりましょう。独自性しかないエクステリアを演出することが大切です。コンクリートのデザインについては、以下のものがあります。
・カラーコンクリート
・スタンプコンクリート
※この施工方法は当社では承っておりません
コンクリートと聞くと、グレー系一色なイメージを抱くことが多いでしょう。しかし、色や模様を変更できる場合があります。例えば、色味の違うコンクリートをレンガ調になるよう塗装するデザインも選択肢の1つです。(インターロッキング舗装と呼びます)
また、別の方法として、コンクリートの表面に好みの模様を付けることも可能です。固まる前の液状のコンクリートに色粉と呼ばれる着色剤を混ぜ、固まる前のコンクリートに模様をつけるデザインです。
コンクリートにデザイン性を求めると、通常の施工よりも費用は高くなります。しかし、自分好みのオリジナルのエクステリアを実現することができる点は魅力です。
しかし、コンクリートに模様をつける、あるいは色を変えると言った施工内容は、どの業者でもできるとは限りません。自分好みのおしゃれなコンクリート舗装ができるか、あからじめ業者と相談しましょう。
4-2.表面の仕上げ

コンクリートの表面は、打ちっぱなしか仕上げを行う場合に分かれます。また、エクステリアでは表面の仕上げを行うことが一般的です。
エクステリアで取り入れられる表面の仕上げ方法については、以下のものが挙げられます。
・金鏝仕上げ
・刷毛引き仕上げ
・洗い出し仕上げ
・スタンプコンクリート ※当社では承っておりません
それぞれの特徴は次のとおりです。
[金鏝仕上げ(かなごてしあげ)]
コテを使って表面をツルツルの状態に仕上げる方法です。掃き掃除がしやすくはなるものの、滑りやすいのが欠点です。エクステリアの中でも、スタイリッシュに見せたい駐車場や、掃除がしにくいデッキ下の舗装に適しています。
[刷毛引き仕上げ(はけびきしあげ)]
ハケを使って、あえて表面をザラザラにする方法です。細い線で模様を付けながら仕上げていきます。線模様があることで、滑り止め効果が期待できます。
施工費用が比較的安価なのも特徴です。しかし、ゴミやホコリが引っかかりやすく、掃除がしづらい点がデメリットでもあります。とくに門扉から玄関までのアプローチ、あるいはお庭の一部分に取り入れることが多い方法です。
[洗い出し仕上げ]
コンクリート上に、色砂利を浮き出させる方法です。色砂利と特殊セメントを混ぜたものをコンクリートの上に敷き、固まる前に表面のセメント分を洗い出し、模様を付けていきます。
メリットとして、色鮮やかな表面に仕上げることが可能となるため、見栄えが良くにるだけでなく、滑り止め効果も期待できます。ただし、材料費や手間がかかるため、施工費は比較的高額になる点に注意が必要です。
とくにアプローチやお庭のアクセントとするために取り入れられています。
[スタンプコンクリート]
※この施工方法は当社では承っておりません
コンクリートが固まる前に、型を押し付けて模様をつける方法です。模様を付ける際、型に色を付けてスタンプ調に模様を付けるように仕上げていきます。スタンプコンクリートを用いる際は、表面にコーティング作業が伴うため、そのため施工費用が高額になりがちです。
4-3.組み合わせ

エクステリアにコンクリートを取り入れる際は、他の素材との組み合わせも検討可能です。仮に可能な場合は、よりおしゃれな見栄えを実現できます。
例えば、モダン風なお家であればコンクリートとタイル、コンクリートと砂利などの組み合わせが可能です。全体的にスタイリッシュな雰囲気を演出できます。
ナチュラル風なお家であれば、レンガや枕木、植栽などを上手に取り入れてみましょう。よりおしゃれな雰囲気に仕上げることが可能です。
また、コンクリートの目地にも注目してみましょう。広い範囲にコンクリートを施工するのであれば、適度に区切るために目地を用いることも多いといえます。目地は、シンプルかつ黒色のなものが多く取り入れられています。目地には、レンガや砂利、玉竜やりゅうのひげなどの植物を植えるパターンがあります。
自分の好みの見た目となるように調整していきましょう。
コンクリートの施工事例
ここでは、ミドラスが施したコンクリート舗装の事例を4つみていきます。
[駐車スペースにコンクリート舗装]

コンクリートの目地に化粧砂利を使用することで、メリハリのあるナチュラルさを演出しました。縁取った花壇で、華やかの空間に仕上がっています。
この事例の詳しいページはこちら↓
https://midolas.jp/garden-works/p-35759/
[駐輪スペースへの動線にコンクリート舗装]

コンクリートでスロープを作ることで駐輪スペースまでの動線がスムーズになりました。スロープの横に花壇を設けて、彩りある空間を演出しています。
この事例の詳しいページはこちら↓
https://midolas.jp/garden-works/p-25569/
[コンクリート舗装で、メンテナンスフリーなお庭を実現]

お庭全体をコンクリート舗装にし、雑草対策の手間を省くことが可能です。目地には砂利を敷き、見栄えが良くなるよう配慮しています。見栄えの良さだけでなく、雨水の浸透スペースとしても機能しています。
この事例の詳しいページはこちら↓
https://midolas.jp/garden-works/p-44957/
[コンクリートに彩りを添えたお庭を実現]

色味の違うコンクリートをレンガ調になるよう塗装した、コンクリートブロックを使用する施工方法であるインターロッキング舗装の施工事例です。シンプルなコンクリートよりも見た目がスッキリかつおしゃれな雰囲気を演出しています。雑草対策にもなり、機能面の高さもアピールポイントです。
ティータイムや、植木鑑賞のためのスペースとしても活用できます。
この事例の詳しいページはこちら↓
https://midolas.jp/garden-works/p-28144/
まとめ
エクステリアに用いるコンクリートについて、上手く活用するためのポイントについて解説してきました。毎日の生活をより充実させるために、家の見た目をより良くすることが大切な要素だといえます。
そのため、ライフスタイルもふまえたうえで、エクステリアにコンクリートを用いるべきか、よく検討する必要があります。コンクリートは一度施してしまった場合、なかなかやり直せません。仮にコンクリート舗装するのであれば、理想のカタチをよく考えておきましょう。
一方で「エクステリア工事について何から決めていけば分からない。」と、どうしても難しく感じる場合もあるでしょう。その時は「その道のプロに聞く」というのも1つの方法です。
ミドラスでは豊富な施工実績から、お客様のエクステリアに合わせたプランを提案いたします。
お客様の理想とするエクステリアになるよう、デザインの提案や設計、工事までワンストップでお手伝いさせていただきます。どうぞお気軽にお問い合わせ下さい。
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